食品ロスに関する「2021年総括および2022年展望レポート」

業界特有の仕組みによって生まれる「食品ロス」の実態が明らかに、2022年「食品ロス」緩和を目指す

私たちが見えてる「食品ロス」は一部だった?!

本来まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことを「食品ロス」といい、日本における1年間の食品ロスは612万トンとされています。これを国民1人あたりに換算すると、「お茶碗約1杯分(約132g)」の食べものが「毎日」捨てられていることになります。
(出典:農林水産省・環境省「食品ロス量(平成29年度推計値)

実はこれは氷山の一角に過ぎず、メーカーや卸業者が課題視する「食品ロス」はもっと深刻です。

メーカーと卸業者が抱えるジレンマ

食品メーカーの経営者・広報担当者を対象に実施した「切迫商品」に関する意識調査でも、90.6%が自社商品のフードロス問題に「課題」を感じている一方で、「廃棄するのが一番低コストとなった場合にそうしてしまうジレンマ」を抱えていることが明らかになりました。
(参照:メーカーを対象とした「切迫商品に関する意識調査」

実はこれは氷山の一角に過ぎず、メーカーや卸業者が課題視する「食品ロス」はもっと深刻です。

これは、食品卸業者を対象とした同内容のアンケート調査でも同様であり、71.8%が「自社商品の在庫処分」に対して課題を実感している一方で、「切迫商品を販売するのが難しい」(59.5%)、「廃棄コストがかかっている」(44.3%)、「少量の在庫を販売するのが難しい」(39.2%)、「二次流通業者へ販売する際に、非常に安い買取価格を提示される」(32.9%)などがハードルとなっている事実が判明しました。
(参照|卸業者を対象とした「切迫商品に関する意識調査」

コンテナごと廃棄している実態

実際、とあるメーカーでは季節商品の入れ替えや賞味期限の切迫により余剰在庫が発生した際、関連会社に買い取ってもらうケースもありますが、市場価格の2〜3割程にしかならないことに加え、廃棄するコストの方が安価で済むため、廃棄している実態が一定数存在しています。またさらに安価な価格で二次流通業者へ流通させているケースもありますが、市場価格の7〜8割引で販売されることによる商品のブランド毀損が懸念されるという声が多数あがっています。

業務用の食品にも食品ロスは存在します。
ファミリーレストランを例に挙げると、消費者は季節ごとに入れ替わるメニューを楽しみに足を運ぶこともあるでしょう。旬なものを旬な時期にいただくことは実に有難いです。
一方で、レストラン側の視点に立てば、メニュー入れ替えのタイミングで、仕入れる食材も一変します。言い換えれば、業務用に仕入れた食品の出口がなくなるため、大量に食品が残る事態が発生します。

食品製造業における原材料の「食品ロス」も深刻です。
例えば、インスタントスープの材料として、ネギが入っているものを想像してください。このインスタントスープを作るために、コンテナ満杯のネギが運ばれています。
しかし、このインスタントスープの売れ行きが悪いと、結局、使いきれずに残ったネギを廃棄しなくてはなりません。この厳しい現状は日本特有と言っても過言ではなく、他国からはこういったケースがあるが故に日本との取引が嫌厭されている程です。同じ「食品ロス」と言っても、農産物系の取り組み、いわゆる”形が変に育った野菜”を捨てるといった話は聞いたこともあるかもしれませんが、この原材料段階の「食品ロス」は、私たちの想像を超える廃棄であり、関わる全ての人の心を痛めています。

私たちのサービス『SUKUERU(スクエル)』を立ち上げるにあたり、これらの、”表からは見えない”業界特有の仕組みによって生まれる「食品ロス」の実態が明らかになったことで、この事実を問題提起し、全国民で考えるきっかけにしていきたいと考えています。
今仕方なく廃棄してしまっている食品を少しずつ『SUKUERU』で受け入れ、活用してゆく。「食品ロス」の根深い課題を徐々にカバーできるよう目指してまいります。